ペット海洋散骨の乗船について

海洋散骨への乗船についてabout boarding

ペットの海洋散骨に同乗(乗船)する場合の注意事項

基本的に海洋散骨は代行委託散骨にて行っております。

理由は、
・海況が悪いと出港できず、スケジュールの変更が必要になる
・沖縄の海は小型船での出港が難しい海況の場合が多い
・せっかく沖縄に来ていただいても、出港できないまま帰宅することになってしまう
・中型船で出港した場合、チャーター費用として15万円から20万円かかる
などです。

ペットのお寺では、費用負担の少ないご供養を目指しておりますので、小型船を使用して海況の良い日に出港し、僧侶が直接散骨することで燃料費や人件費をかけず、これにより海洋散骨費用を頂かずに永代供養分のみのお布施を頂いております。

しかしながら、海洋散骨に同乗したいというご要望もございますので、ご案内させていただきます。

結論から言いますと、「沖縄に来て、海況が悪くて出港できなくても仕方がないと思えるなら同乗可能」となります。

以下で、詳しく説明させて頂きます。

旅客船は様々な規程を定めて国土交通省への届出等を行い、許可を受ける必要があります。その中に出港条件などもあり、船の大きさなどで定められた風速や波の高さを超えた海況に出港することは出来ないことになっております。

船の大きさなどで規程された(許可された)条件は最大のものであり、より安全な航海のために、淨蓮院が海洋散骨で使用する船の場合、旅客乗船時には以下の条件での出港を独自に定めております。

風速　5ｍ/s　以下
波高さ　0.6ｍ　以下

これは体感的に分かりにくいかと思いますが、
風速5m/sは、時速18kmですので、町でそよ風が顔にあたってるレベル、自転車に乗って穏やかな風を感じるレベルです。見てわかるのは、木の葉や旗がはためく程度となります。歩いていて髪の毛が風で乱れるのが風速7m/sくらいからですので、風速5m/sは、それほど風の強さを感じない程度となります。

これを超えてくると、陸上ですと「この程度の風と波なら大丈夫ではないか」と思えても、海上ですと船の揺れが大きくなり安定しませんし、潮をかぶることもあります。

中型のダイビング船や漁船などですと、潮をかぶりながらある程度の高波を乗り越えてポイントに向かったりしますが、当然濡れますし、慣れていないと船酔いしてしまいます。

こうした海況は、海洋散骨(セレモニー)には不向きとなります。

沖縄は、海に囲まれた島ですので風や波が安定していなかったり、荒れたりすることが多く、台風などの影響もありますし、天候も1日中晴れているという日は少なくて、曇りや雨(にわか雨)になることが多いです。

沖縄の観光のイメージだと、キラキラした太陽の下で穏やかに輝いている美しい海を想像しますが、実際には海は美しいものの天候や海況の良い日の割合は少ないのです。

マリンスポーツを楽しむのであれば多少荒れている海況でも安全に楽しむことが出来るかもしれませんが、海洋散骨(セレモニー)に適した海況となるとほんとうに限られてきます。

むしろ、東京湾など周囲を陸地に囲まれた場所の方が海況が安定している場合が多いですので、もし「絶対に乗船して自分で散骨したい。これを優先したい」ということであれば、東京湾などで海洋散骨している業者さんに申し込まれる方が良いかもしれません。

それでも沖縄で海洋散骨をしたい、乗船して自分で散骨したいという場合には、
①予定日が小型船で出港できる天候・海況になることを祈って沖縄に来る
②別途、中型船をチャーターするなどして多少荒れた海況でも出港できるように可能性を高めて沖縄に来る
という方法があります。

30人乗りから50人乗りくらいの中型船ですと、多少の風や波なら出港可能ですし、乗船時間も短いので船酔い前に帰港出来るのではないかと思います。ただ、費用もそれなりにかかりまして、チャーター代(貸切代)で15万円から20万円くらいとなります。また、出港できる確率は上がりますが、実際のところ、海況が穏やかか荒れているかの2択のことが多く、小型船は出港できないけど中型船なら出港できるという日はほんとうに僅かだと思います。

以上のことを踏まえると、結局、海況の良い日を狙って「代行委託散骨」で散骨するというのが現実的でして、そのためにペットのお寺では基本的に代行委託散骨にて承っております。

色々な広告、ホームページで、代行委託散骨、合同乗船散骨、貸切乗船散骨(チャーター)、などのプランを揃えている業者さんがおりますが、自然が相手ですので、実際の出港確率など(出港中止割合パーセンテージなど)をしっかりと調べて、納得した上でお申込みされることが大切かと思います。

特に沖縄は、海況が悪い日が多く、例えば2泊3日や3泊4日で沖縄に来て、「2日間とか3日間のどこかで良い日があれば」と思っていても、結局海況が安定せずに、小型船も中型船も全ての船が出港できず、代行委託散骨に切り替えて帰宅される場合も多いので、ご注意ください。

ペットのお寺での個別立ち合い海洋散骨の場合には、ひと家族5人くらいを想定して、小型船にて個別立ち合い海洋散骨を行っておりますが、沖縄滞在中に必ず出港できるとは限らないということを十分にご理解の上、お申し込みください。

「みなさん自身の手で自然に還してあげることが出来ます」という甘言を述べて良いイメージをだけをPRすることは簡単ですが、お申込みされるご家族の心に誠実に対応するために、情報としてお伝えさせていただきました。

代行委託散骨の場合、住職が必ず立ち会って散骨しております

基本的に、代行委託散骨の場合には、住職(羽鳥裕明)が必ず立ち会って散骨いたします。沖縄では海況の良い日が少ないこと、代行委託散骨に対して本当にキチンと散骨されているのだろうかというご家族の心配などがあるだろうと思われること、などを考えれば必要なことであると考えております。

ご家族の立場で「自分だったらこうしてもらいたい」と思うことを誠実に行わせていただいております。もし、他にもご家族の安心のために出来ることがございましたらご意見を頂ければと思います。

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